【国際結婚】アメリカ軍人と結婚する日本人女性が知っておきたい「保険」のはなし
横須賀で米軍人と出会い、国際結婚を考えている日本人女性の皆さん、おめでとうございます。新しい人生の扉を開く準備はできていますか? 結婚後の生活で大切なのは、健康と将来の経済的安定です。アメリカで手術をしたら数百万、そんな話を耳にしたことはありませんか?アメリカの保険制度は日本の健康保険や年金制度とは大きく違います。
この記事では、米軍人と結婚した後の保険について、横須賀に住む日本人女性に向け、米海軍基地職員の行政書士が詳しく解説します。TRICAREという米軍専用の医療給付制度や、日本の健康保険との関係、あなたの充実したミリタリーワイフとしてのスタートに欠かせない情報となるでしょう。
米軍関係者との【国際結婚】メリットとデメリット|SOFAの概要
在日米軍関係者の特別な法的地位を解説。一般の在留資格との違い、入国手続きや税制の特例、ステータス取得・喪失の影響を詳細に紹介。日本で暮らすMilitary Spouse(通称:基地妻)やリタイヤを考える軍人、GSの方に必要な具体的なケーススタディを交えて現役日本人基地職員の行政書士が徹底解説。
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日本の健康保険制度
米軍人と結婚すると、日本人であるあなたも日米地位協定(SOFA)が適用され、あなたの法的地位が変わります。
今回は日本とアメリカの保険についてみていきましょう。
国民健康保険の加入義務
日本の健康保険は住民としての登録がある事により加入、支払いの義務が発生します。
日本の会社で働いていれば、規模にもよりますが健康保険は天引きされますし、アメリカの軍人さんと結婚しても
基本的に住民票が日本にある限り国民健康保険に加入しなくてはなりません。
日本の健康保険を継続するメリット
日本の健康保険を継続するのは多くの日本人SOFAにとってメリットとなるでしょう。
実際に多くの日本人SOFAの人が皆、結婚して日本にいる間は自身も子供も日本の健康保険に加入しているケースが多いと聞きます。
でも軍の保険サービスがあるのに何故日本の保険に加入しているのでしょうか?
その主な理由は
- 慣れ親しんだ日本の医療機関をそのまま利用できる
- TRICAREと併用すれば支払いがなくなることも
- 基地内の病院と日本の病院を任意に使える
- 難解な医学用語を英語で理解する(伝える)のが難しい
生まれ育った日本で日本語を使って医師とのスムーズな会話ができるのはとても安心ですよね。また、必要なタイミングで行きたい日本の病院へ行けるのが魅力のようです。では、軍人とその家族が加入できる「TRICARE」だとどうなるのでしょう?
TRICARE:米軍人とその家族のための医療制度
米軍人と結婚すると、TRICAREという特別な医療給付制度を利用できるようになります。
これは日本の保険制度とは少し異なります。
TRICAREの基本的な仕組みと特徴
TRICARE(トライケア)は、米国国防総省が運営する世界的な医療プログラムです。
この制度の主な対象者は現役軍人、その家族や退役・予備役軍人などです。
日本を含む海外でも利用可能です。
TRICAREは大きく分けてAD(Active Duty=現役軍人)が入るプラン、USCSや退役軍人が入るプランなど複数のパターンがあり
その負担金額、保険料も異なります。当然、現役軍人は優遇され、無料で医療のサポートを受けることができます。
家族についてはPRIMEとSELECTのいずれかを任意に選択できるようになっています。
TRICAREの対象者( TRICARE Eligibility)
TRICARE is a health program for:
- Uniformed Service members and their families,
- National Guard/Reserve members/Includes members of the:
- Army National GuardArmy ReserveNavy ReserveMarine Corps ReserveAir National GuardAir Force ReserveU.S. Coast Guard Reserve
- Survivors,
- Former spouses,
- Medal of Honor recipients and their families, and
- Others registered in the Defense Enrollment Eligibility Reporting System (DEERS).
TRICARE PrimeとTRICARE Selectの違い
結婚し、家族になったあなたのような海外在住の軍人家族には、主に2つのプランがあります。
TRICARE Prime Overseasの特徴
- 現役軍人(AD=Active Duty)とその家族が無料で加入できて医療サービスをうけられる
- 診察料も薬代も無料。
- ADと家族以外のステータスの人は有料。年に数百ドル程度の支払いが必要
- 専門医へかかるときにはまずPCM(Primary Care Manager)の紹介状(Referrals)が必要
- 紹介状無しでかかると自腹になる
TRICARE Select Overseas
- 軍人と軍人の家族、退役軍人とその家族、予備役とその家族などが任意に選択可能。
- TRICARE networkに加入している専門医なら自分で好きなところを選べる。
- 後から払い戻しを請求するが紹介状は不要
- 事前にPCMの診断書などはいらない
- 医療費の一部負担あり
*Overseasはアメリカ国外の場合に適用されるプランです。
日本の保険とTRICAREを賢く使う方法
実は、日本の保険とTRICAREを両方持っていると、とてもお得に制度を活用できる場合も!
まず、日本の病院で診察を受けるときはTRICARE PRIMEであれば紹介状が必要です。もし、紹介状無しに受診をすると全額自己負担となりTRICAREからの返金も難しいので気をつけましょう。でも大丈夫、日本の健康保険に入っていればいつも通り3割の自己負担で済みます。
TRICARE SELECTであれば、PRIMEのように紹介状は必須ではありません。紹介状なしで受診した場合でも必要な書類を集め、適切に手続きをすれば返金を受けられる可能性が高くなります。ただし、具体的な金額や条件はTRICAREの方針や個々の状況によって異なります。
TRICARE PRIMEとは管理された医療を提供するため、規則がより厳格です。
一方、SELECTは柔軟性こそ高いですが、コストが高くなる可能性があります。将来的に、どちらのプランが自分のニーズに合っているか、特に日本での医療利用を考慮して検討することをお勧めします。
*日本の健康保険(国民健康保険や社会保険)を「他の健康保険(OHI = Other Health Insurance)」と呼びます。
よくある質問(FAQ)
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TRICAREに加入すると、日本の健康保険は脱退しなければいけませんか?
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いいえ、脱退する必要はありません。両方に加入することで、より広範囲な医療保障を受けられます。
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横須賀の米軍基地内の病院は日本の健康保険で利用できますか?
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基地内の病院は日本の健康保険では利用できません。
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離婚した場合、TRICAREはどうなりますか?
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通常、離婚後はTRICAREの資格を失います。ただし、一定の条件を満たす場合、限定的に継続利用できることもあります。
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基地内(オンベース)に住んだ場合、日本の健康保険はなくなりますか?
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基地内の住所を市区町村役場で住民票登録すれば加入できます。
横須賀で米軍人と結婚し、新しい生活をスタートさせる皆さん。健康保険や年金の選択は、将来の生活設計に大きく影響します。TRICAREという特別な医療保険制度を利用できる一方で、日本の制度とうまく併用することで、より安心な生活基盤を作ることができます。 米軍人との新生活は、さまざまな変化や挑戦がありますが、適切な情報と準備があれば、安心して歩んでいけるはずです。この記事の情報を参考に、あなたに合った最適な選択をしてください。
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