【特定技能】日本語試験完全ガイド - JFTとJLPTの違いから選び方まで

Information

記事内では在留資格を「ビザ」と呼ぶ場合がありますが、ビザは本来「査証」=上陸許可なので、厳密には在留資格と異なります。

この記事を読むと分かること

  • 特定技能に必要な日本語試験の種類と特徴
  • JFTとJLPTの主な違いと選び方のポイント
  • 試験の難易度と合格基準について
  • 免除条件や受験方法の詳細

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1. 特定技能で認められる日本語試験の種類

特定技能1号の取得には、以下のいずれかの日本語試験に合格する必要があります

認定される主な試験

  • 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
  • 日本語能力試験(JLPT)N4以上
  • 介護日本語評価試験(介護分野のみ

これらの試験は、それぞれ特徴や難易度が異なります。自身の状況や目的に合わせて選択することが重要です。

2. JFTとJLPTの違いを徹底比較

試験形式の違い

比較項目JFT-BasicJLPT
実施形式CBT方式(コンピューター利用)マークシート
試験時間約60分N4の場合:約2時間
出題内容実践的な日本語コミュニケーション能力総合的な日本語能力
開催頻度海外(アジア地域)と日本で年に6回海外(約80カ国)と日本で年2回
再受験前回の試験から45日間年2回なので約180日
合否の発表当日に結果がわかる。
5営業日以内に判定結果通知が発行される
受験日から2ヶ月後にオンラインで確認できる
3ヶ月後に合否結果通知書が届く

JFTは特定技能ビザと同じ2019年4月に開始されました。JLPTとの大きな違いはJLPTが年2回の開催に対し、JFTは45日間の再受験禁止期間を除けば、年に複数回受験することが可能です。また、JFTは受験後すぐに結果がわかるのに対し再受験をするかの判断が遅れる傾向にあります。

JLPTをすでに取得済みの方を除き「特定技能1号」で来日予定の方はJFT-Basicをお勧めします

出題内容の特徴

JFT-Basicは、就労のための実践的な日本語能力を測定することに重点を置いています。具体的には「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力」があるかどうかを判定する試験です。主に「特定技能1号」の申請に必要な日本語能力の証明となります。

一方、JLPTは文字・文法・語彙などをどの程度知っているのかを測り、またそれを実際のコミュニケーションの場でどのくらい使えるかを読解・聴解などの方法により総合的な日本語能力を評価します。

JFTの受験料

受講料は特定技能の分野別に必要な試験、国ごとに異なります。国によっては対応していない試験もあるため、注意が必要です。

試験種類受験料
日本JFT-Basic10,000円
介護技能評価試験/介護日本語評価試験1,000円
農業技能測定試験 1号8,000円
自動車整備分野特定技能1号評価試験4,300円
1号漁業技能測定試験(養殖業)8,000円
1号漁業技能測定試験(漁業)8,000円
宿泊分野特定技能1号評価試験7,700円
製造分野特定技能1号評価試験8,000円
バングラデシュJFT-Basic3,800 BDT
介護技能評価試験/介護日本語評価試験760 BDT
農業技能測定試験2,700 BDT
建設分野特定技能評価試験1,500 BDT
カンボジアJFT-Basic36 USD
介護技能評価試験/介護日本語評価試験7 USD
農業技能測定試験33 USD
外食業特定技能1号技能測定試験33 USD
建設分野特定技能評価試験14 USD
インドJFT-BasicINR 3,540
介護技能評価試験/介護日本語評価試験INR 696
農業技能測定試験INR 2,830
建設分野特定技能評価試験INR 1,298
宿泊分野特定技能1号評価試験INR 4,620
インドネシアJFT-Basic550,000 IDR
介護技能評価試験/介護日本語評価試験110,000 IDR
農業技能測定試験450,000 IDR
外食業特定技能1号技能測定試験450,000 IDR
飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験450,000 IDR
建設分野特定技能評価試験210,000 IDR
宿泊分野特定技能1号評価試験780,000 IDR
製造分野特定技能1号評価試験740,000 IDR
ネパールJFT-Basic36 USD
介護技能評価試験/介護日本語評価試験8 USD
農業技能測定試験33 USD
外食業特定技能1号技能測定試験33 USD
建設分野特定技能評価試験14 USD
宿泊分野特定技能1号評価試験55 USD
フィリピンJFT-Basic2,010 PHP
介護技能評価試験/介護日本語評価試験400 PHP
農業技能測定試験1,700 PHP
外食業特定技能1号技能測定試験1,700 PHP
飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験1,700 PHP
自動車整備分野特定技能1号評価試験1,700 PHP
1号漁業技能測定試験(養殖業)1,700 PHP
建設分野特定技能評価試験750 PHP
宿泊分野特定技能1号評価試験2,800 PHP
製造分野特定技能1号評価試験2,900 PHP
タイJFT-Basic1,260 THB
介護技能評価試験/介護日本語評価試験250 THB
農業技能測定試験1,050 THB
外食業特定技能1号技能測定試験1,050 THB
建設分野特定技能評価試験480 THB
製造分野特定技能1号評価試験1,900 THB
ベトナム介護技能評価試験/介護日本語評価試験192,000 VND
農業技能測定試験664,000 VND
外食業特定技能1号技能測定試験890,000 VND
自動車整備分野特定技能1号評価試験710,000 VND
建設分野特定技能評価試験370,000 VND
宿泊分野特定技能1号評価試験1,200,000 VND
飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験TBD
※ 受験料は2024年11月1日現在のもので、最新の情報を保証するものではありません。料金は予告なく変更される可能性があります。最新の料金は各試験の公式サイトでご確認ください。
※ TBD (To Be Determined) = 料金未定

最新の情報は公式サイトをご覧ください。

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日本語試験の選び方ガイド

自分に合った試験の選び方

以下のポイントを考慮して、最適な試験を選択してください:

  • 現在の日本語レベル
  • 受験の目的
  • 受験可能な時期と準備期間
  • 居住地での受験のしやすさ
  • 受験料と学習費用の予算

準備期間の目安

試験種類推奨準備期間学習時間目安
JFT-Basic3-6ヶ月150-300時間
JLPT N46-12ヶ月300-400時間

特定技能ビザで日本語試験が免除される条件と特例

免除対象となるケース

技能実習2号(3年)を良好に修了している場合には、同分野ではなくても日本語試験が免除されます。これは技能実習2号であれば既に日本語の能力が特定技能の基準に達しているものと判断されるためです。

ただし、介護分野については介護日本語評価試験を受けなくてはならないので免除にはなりません。

まとめ

特定技能に必要な日本語試験は、JFT-BasicとJLPT N4以上が主な選択肢となります。自身の状況や目的に応じて最適な試験を選択し、計画的な準備を進めることが重要です。また、免除条件に該当する場合は、必要な手続きを確認しましょう。

試験の詳細な情報や最新の実施予定は、各試験の公式サイトでご確認ください:

代表行政書士
中尾幸樹

「お客様一人ひとりの人生に寄り添う」を理念に掲げる当事務所は、神奈川県逗子市を拠点とする行政書士事務所です。特に力を入れているのが、特定技能制度に関する国際業務。地域に密着しながら、外国人材の受け入れをお考えの企業様のサポートを行っています。

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