【再入国許可|みなし再入国許可】期限と手続き必要書類|出国前に”必ず”やっておくべき手続き
日本に住む外国人の皆さん、海外旅行や母国への一時帰国を考えていますか? その時に大切なのが再入国許可とみなし再入国許可です。これらは、日本を出国して再び日本へ入国する際に必要な手続きです。複雑に聞こえるかもしれませんが、実は多くの人にとって簡単な手続きで済むようになっています。この記事では、再入国許可とみなし再入国許可の違いや、申請方法について分かりやすく説明します。海外に行く前に、ぜひチェックしてください!
1. 再入国許可とは何か?
再入国許可は、日本に住んでいる外国人が一時的に海外に行き、再び日本に戻ってくる時に必要な許可です。
許可(みなし再入国許可を含みます。)を受けた外国人は、再入国時の上陸申請で通常必要とされる査証が免除されます。
また、上陸後は以前からの在留資格及び在留期間が継続しているものとみなされます。
再入国許可には2つの種類があります:
- 1回だけ使える許可
- 決められた期間内なら何度でも使える許可(数次再入国許可)
再入国許可の有効期間は、あなたの在留期間の範囲内で最長5年間です。
特別永住者の方は最長6年間になります。(入管法26条)
2. みなし再入国許可とは何か?
みなし再入国許可は、2012年7月から始まった新しい制度です。
これにより、多くの外国人は出国前の事前手続きなしに、一時的に日本を出国し、再入国できるようになりました。
2.1 みなし再入国許可が使える人
- 中長期在留者
- 有効な旅券(パスポート)を持っている
- 有効な在留カードを持っている
- 出国後1年以内(特別永住者は2年以内)に日本に戻る予定がある
ただし、在留期間が3ヶ月以下で決定された人や短期滞在の在留資格の人は使えません。(入管法26条の2)
2.2 みなし再入国許可が使えない人
以下に該当する人はみなし再入国許可の対象外となっています。
従って、通常の再入国許可を取得してから出国する必要があります。
- 在留資格取消手続中の者
- 出国確認の留保対象者
- 収容令書の発付を受けている者
- 難民認定申請中の「特定活動」の在留資格をもって在留する者
- 日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがある者
- その他の出入国の公正な管理のため再入国の許可を要すると認めるに足りる相当の理由があるとして法務大臣が認定する者
在留資格取り消しや出国命令、収容令書が出る人は日本での在留が認められなくなった人で、不法在留者や、在留許可を持たずオーバーステイしていた人らが該当します。
正規の手続きを経て在留している人は問題になる事はないでしょう。
3. 「再入国許可」と「みなし再入国許可」の違い
再入国許可と、みなし再入国許可の大きな違いについて。
再入国許可 | みなし再入国許可 | |
---|---|---|
対象者 | すべての在留資格を持つ外国人 | 3ヶ月超の在留期間がある人(短期滞在を除く) |
有効期間 | 最長5年間(特別永住者は6年間) | 出国日から1年間(特別永住者は2年間) |
申請手続き | 出国前に入国管理局で申請が必要 | 特別な事前申請不要(出国時に空港で手続き) |
手数料 | 3,000円(1回限り)または6,000円(数次) | 無料 |
必要書類 | 申請書、パスポート、在留カード | パスポート、在留カード |
延長可能性 | 可能(再申請が必要) | 不可 |
3.1 適用される人
再入国許可:すべての在留資格を持つ外国人が申請できます。
みなし再入国許可:3ヶ月を超える在留期間(中長期在留者)がある人、かつ短期滞在以外の在留資格を持つ人が使えます。
3.2 有効期間
再入国許可:最長5年間(特別永住者は6年間)
みなし再入国許可:出国した日から1年間(特別永住者は2年間)。ただし、在留期限が1年未満の場合は、在留期限まで。
3.3 申請手続き
再入国許可:出国前に入国管理局で申請する必要があります。
みなし再入国許可:特別な申請は不要です。出国時に空港で手続きをします。
4. 再入国許可の申請方法
4.1 必要な書類
再入国許可を申請する時に必要な書類は以下の通りです:
- 再入国許可申請書
- パスポート
- 在留カードまたは特別永住者証明書
4.2 申請場所と手数料
申請は最寄りの地方出入国在留管理局で行います。手数料は以下の通りです:
- 1回限りの許可:3,000円
- 数次再入国許可:6,000円
支払いは収入印紙で行います。(入管法26条)
再入国許可申請は、オンラインで申請できます。ただし在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請又は在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限ります。
4.3 何日で取得できる?
当日
5. みなし再入国許可の利用方法
みなし再入国許可を使う時は、以下の手順に従ってください:
- 出国時に、有効なパスポートと在留カードを持参する
- 空港の出国審査で、みなし再入国許可を使いたい旨を伝える
- 再入国出国記録(EDカード)の該当欄にチェックを入れる
6. 注意点と気をつけること
- 在留期限が切れる前に必ず日本に戻ってください
- みなし再入国許可で出国した場合、1年以内(特別永住者は2年以内)に帰国しないと在留資格が失われます。
- 申請をしないまま出国した場合、在留資格は消滅します。
- みなし再入国許可で出国した場合、延長はできません
- 在留資格取消手続中の人はみなし再入国許可が使えません
- 出国時にパスポートと在留カードを必ず持参してください
7. まとめ
再入国許可とみなし再入国許可は、日本に住む外国人が一時的に海外に行く際に重要な制度です。
みなし再入国許可により、多くの人は簡単に海外旅行や一時帰国ができるようになりました。ただし、在留期限や出国期間には十分注意が必要です。
海外に行く予定がある方は、自分の状況に合わせて適切な方法を選んでください。不安な点があれば、当事務所又は最寄りの出入国在留管理局に相談することをおすすめします。