【特定活動(6ヶ月)】在留期限が迫る外国人必見!特定技能1号へ移行する人は諦めないで
特定技能1号の在留資格取得を目指しているものの、申請に必要な書類の準備に時間がかかり、現在の在留期限が迫っている方は少なくありません。このような状況に対応するため、「特定活動(6ヶ月・就労可)」という在留資格が用意されています。この記事では、在留期限切れの不安を解消し、安心して特定技能1号への移行準備を行うための制度について国際業務専門の行政書士が詳しく解説します。
この記事を読むと分かること
- 特定活動(6ヶ月・就労可)の申請要件と手続き方法
- 特定技能1号への移行準備中も継続して就労できる条件
- 在留期間の更新可否と通算在留期間への影響
- 申請時の注意点と必要な提出書類
- スムーズな特定技能1号への移行方法
- 1. 1. 特定活動(6ヶ月・就労可)制度の基本
- 1.1. 制度の目的と概要
- 1.2. 特定技能1号への移行支援としての役割
- 1.3. 在留期間と通算在留期間への影響
- 2. 2. 申請資格と要件
- 2.1. 申請者に求められる条件
- 2.2. 受入れ機関に関する要件
- 2.3. 技能・日本語能力の証明について
- 2.3.1. ■ 技能要件の証明方法
- 2.3.2. ■ 日本語能力の証明方法
- 3. 3. 特定活動での就労条件と制限
- 3.1. 認められる就労活動の範囲
- 3.2. 給与条件と労働条件
- 4. 4. 申請手続きの実務ガイド
- 4.1. 必要書類の準備と注意点
- 4.2. 申請から許可までの流れ
- 5. 5. 特定活動期間中の注意事項と対策
- 5.1. 各種届出と手続き
- 6. まとめ
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1. 特定活動(6ヶ月・就労可)制度の基本
制度の目的と概要
「特定活動(6ヶ月・就労可)」は、特定技能1号への在留資格変更を目指す外国人が、必要書類の準備期間中も就労を継続できるようにするための制度です。令和6年1月9日以降の申請では、在留期間が6ヶ月(従前は4ヶ月)となり、やむを得ない事情がある場合は1回に限り更新が可能になりました。
重要ポイント
- 在留期間は6ヶ月
- 原則1回限りの更新可能(やむを得ない事情がある場合 *)
- 特定技能1号での就労予定の受入れ機関での就労が可能
- この在留期間は特定技能1号の通算在留期間(5年)に含まれる
* やむを得ない事情とは、例えば就職先の会社(受け入れ機関)での受け入れが困難になり、申請人(あなた)が新た就職先(受け入れ機関)を探す場合などです。
特定技能1号への移行支援としての役割
本制度の主な役割は、以下の3点です:
- 在留資格の切れ目なく、継続的な就労を可能にする
- 特定技能1号への移行準備期間を確保する
- 予定している受入れ機関での実務経験を積める
注意事項:
この特定活動での在留中に受入れ機関を変更することは、原則として認められません。
やむを得ない事情がある場合のみ、例外的に変更が認められます。
在留期間と通算在留期間への影響
特定活動(6ヶ月・就労可)の期間は、将来の特定技能1号の通算在留期間(5年)に算入されます。そのため、以下の点に注意が必要です:
- 特定技能1号として4年6ヶ月以上在留している方は申請できない
特定活動ビザは特定技能1号への移行が前提となるため、すでに4年6ヶ月以上在留している人は対象としていません。仮に特定活動で6ヶ月の在留期間が新たに与えられると、特定技能1号の最大在留期間5年を超えることになるためです。 - 残りの特定技能1号における通算在留可能期間が8ヶ月以上あることが推奨される。
2. 申請資格と要件
申請者に求められる条件
特定活動(6ヶ月・就労可)の申請には、以下の条件を満たす必要があります:
- 在留期間満了日までに特定技能1号への在留資格変更許可申請を行う事が困難である合理的な理由があること
- 特定技能1号で必要な技能試験及び日本語試験に合格していること(技能実習2号良好修了者等として試験免除となる場合を含む)
- 予定している特定技能1号の業務と同様の業務に従事すること
- 特定技能1号と同等額以上の報酬を受けること
受入れ機関に関する要件
受入れ機関は、以下の要件を満たす必要があります:
- 申請人を特定技能1号の外国人として適正に受け入れる見込みがあること
- 申請人の在留資格変更許可申請を予定していること
- 申請人の日常生活支援を適切に行える体制があること
- 特定技能1号での雇用を前提とした雇用契約を結んでいること
- 日本人が従事する場合と同等以上の報酬額を支払うこと
技能・日本語能力の証明について
技能及び日本語能力の要件は、特定技能1号と同様です:
■ 技能要件の証明方法
- 特定技能評価試験の合格証明書
- 技能実習2号を良好に修了したことを証明する資料
■ 日本語能力の証明方法
- 日本語能力試験N4以上
- 国際交流基金日本語基礎テスト合格証明書
- 技能実習2号を良好に修了した場合は試験免除 *
* 介護は別途日本語能力試験の受験が必要
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3. 特定活動での就労条件と制限
認められる就労活動の範囲
特定活動(6ヶ月・就労可)では、以下の範囲での就労が認められます:
- 特定技能1号で予定している同一の業務に従事すること
- 同一の受入れ機関での就労であること
- 予定している特定技能1号の活動と整合性のある業務であること
重要な制限事項:
原則として、この在留資格での在留中に受入れ機関を変更することはできません。ただし、以下の場合は例外として認められる可能性があります:
- 申請人の責めに帰すべき事由によらない場合
- 従前の受入れ機関での就労が困難となった場合
- 申請人が受入れ機関の変更を希望する合理的な理由がある場合
給与条件と労働条件
労働条件については、以下の点を満たす必要があります:
- 特定技能1号として就労する場合と同額以上の報酬であること
- 日本人が従事する場合の報酬と同等以上であること
- 労働関係法令を遵守した雇用契約であること
- 社会保険の適用など、法定の福利厚生が確保されていること
4. 申請手続きの実務ガイド
必要書類の準備と注意点
申請には以下の書類が必要です:
- 在留資格変更許可申請書(所定の様式)
- 証明写真(縦4cm×横3cm、申請前3ヶ月以内に撮影)
- パスポートと在留カード(提示)
- 受入れ機関作成の説明書
- 雇用契約書及び雇用条件書の写し
- 技能試験・日本語試験の合格証明書または試験免除の証明書類
書類準備の注意点:
- 提出書類が日本語以外の場合は、日本語訳の添付が必要
- 原則として提出書類は返却されない
- 在留カードの追記欄に余白があることを確認
- 日本で発行される証明書は、発行日から3ヶ月以内のものを提出
申請から許可までの流れ
- 事前準備
- 必要書類の収集と準備
- 受入れ機関との契約内容の確認
- 在留期限までの期間を確認
- 申請提出
- 管轄の出入国在留管理局への申請
- 申請手数料の納付
- 審査期間
- 1ヶ月から2ヶ月程度
- 追加資料の要求に備える
- 許可後の手続き
- 在留カードの受け取り
- 必要に応じて住所変更の届出
5. 特定活動期間中の注意事項と対策
各種届出と手続き
必要な届出:
- 住居地の変更があった場合の届出(14日以内)
- 在留カードの記載事項に変更があった場合の届出
- 受入れ機関に関する変更が生じた場合の届出
まとめ
特定活動(6ヶ月・就労可)は、特定技能1号への移行を支援する重要な制度です。この制度を適切に活用することで、在留期限切れの心配なく、円滑に特定技能1号への移行準備を進めることができます。ただし、在留期間や就労条件には制限があるため、計画的な準備と手続きが重要です。
お問い合わせ先:
外国人在留総合インフォメーションセンター
TEL:0570-013904(IP電話・海外から:03-5796-7112)
参考サイト:
出入国在留管理庁|特定技能関係の特定活動(「特定技能1号」への移行を希望する場合)
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